大阪教育大学附属天王寺中学校
傾向と対策1.令和6年度入試概要
募集人数144名(附属天王寺小学校からの連学者を含む 男子 72名 女子72名)
試験日程
令和6年1月13日(土) 1次テスト 国語 算数(各60点)
令和6年1月16日(火) 2次テスト 検査Ⅰ 検査Ⅱ 検査Ⅲ(各60点) 体育実技(30点)
※1次テストが合格した児童のみ2次テストを受験することが可能。
※最終の合否は、1次テストと2次テストの合計で決定。
試験内容と配点
- 国語
- 30分 60点
- 算数
- 40分60点
- 検査Ⅰ
- 40分60点
主に理科、算数、図工に基づく知識、技能の見方、考え方を出題。 「自然・理工・ものづくり」 - 検査Ⅱ
- 40分60点
主に社会、理科、算数、国語に基づく知識、技能の見方、考え方を出題。 「情報活用」 - 検査Ⅲ
- 40分60点
主に社会、家庭、体育、図工、音楽に基づく知識、技能の見方、考え方を出題。 「健康安全・社会生活/文化・芸術」 - 体育実技
- 30点
体つくり運動系/器械体操系/陸上運動系/ボール運動系の中から
当日複数の種目が指定される
令和5年度入試 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
志願者数 | 191名 | 169名 |
1次テスト受験者数 | 185名 | 163名 |
1次テスト合格者平均点 | 64点/120点 | |
1次合格者数 | 125名 | 96名 |
2次テスト受験者 | 125名 | 95名 |
2次テスト合格者平均点 | 214点/330点 | |
2次合格者数 | 62名 | 49名 |
試験時間(配点)は、国語30分(60点)・算数40分(60点)に設定されています。令和4年度より始まった新傾向テスト検査Ⅰ・検査Ⅱ・検査Ⅲは、令和6年度より、各60点となり、体育の実技テスト(30点)が復活します。検査Ⅰ・検査Ⅱ・検査Ⅲは、国語、算数、理科、社会、図工、家庭、保健体育、音楽の分野より作問されていて、「教科横断型」を意識した問題です。主要4教科、副教科に偏りのない学習と正確な知識の習得はもちろん、思考力・判断力が必要な問題、記述問題も含まれていることから、「思考力・判断力・表現力」を養うことを普段から意識しておく必要があります。
入試は1次テストと2次テストの2回に分けて別日程で行われます。2次テストは、1次テストを合格した受験生のみ受けることができます。1次テストの合否は国語と算数の合計点、(満点120点)で決まり、最終の合否は、1次テストと2次テストの合計点(満点330点)で決まります。大阪教育大附天王寺中を合格するためには、全教科の合計で概ね 7 割程度の得点率が要求されます。
2.科目別・単元別傾向と対策①
国語【出題傾向】
★スピードが要求される
大教大附天王寺中の国語の試験時間は、30分である。その中で、文章題・作文・語句知識を解かなければならない。文章題は、説明文が中心に出題され、問題数は7~8問である。記号問題は、「すべて選びなさい」「不適当なもの選びなさい」などが出題されるので、「なぜ、その答えになるのか」という根拠づけを意識して解くことがポイントとなる。
記述問題は2~3問出題される。抜き出し問題については、答えを探すスピードが必要であり、自分で考える記述問題は、まとめあげるスピードが要求される。つまり、文章題攻略のポイントは、いかに早く、正確に解けるのかということに尽きる。
作文は160字~200字で出題され、テーマは「本当のリアルについて」「赤い花畑に一輪の白い花に何を感じ取るか」などバラエティーに富んでいる。
語句知識については、ことわざ・慣用句・同訓異字等、平易な問題である
ひのき塾の大教大附天王寺中
合格への取り組み【要約力がすべて】
ひのき塾では、表現の授業を中心に「学習した文章の要約」を行っている。文章を一読して、どのような内容であったのか、筆者が伝えたいことは?という主題をとらえる授業により、要約力が向上する。それにより、ピントがずれなくなるので、「なんとなく」問題を解くということがなくなる。
「根拠をもって答えを出せる」ようになると、国語の得点力が高いレベルでキープできるだろう。
【記述の攻略】
ひのき塾の記述問題の取り組みとしてのポイントは、「記述も答えは一つ」という意識を生徒に持たせることにある。記述だからと言って、何か書けば得点になるというわけではない。キーワードがなければ無得点となる。問題を捉えて、何を書くべきか、どのキーワードを用いるべきかという基本を固めることがひのき塾の高い合格率の秘訣である。
【作文の指導】
様々なテーマをもとに作文を書き、それを発表し、生徒とともに共有する授業により、作文レベルの向上につなげる。その場で添削し、より良い表現を提案する指導力を持った講師だからこそできるひのき塾が誇る授業である。
スピードを鍛えるため、「5分作文」という5分で160字程度を書く授業も行っている。このような授業により、ひのき塾の生徒は、スピードと充実した内容を兼ね備えた作文が書けるようになる。
また、作文専門業者とタイアップして以下のように、通信添削も行っている。「より伝わる・良い作文」を目指す取り組みに余念がない。
3.科目別単元別傾向と対策②
算数 傾向と対策
算数【出題傾向 】
ここ数年でみると、試験問題の難度は高めです。また、算数の試験時間は40分間です。以前は大問数8問程度、小問数15~20問程度出題されていましたが、ここ数年は大問数6問程度、小問数10~15問程度と、以前と比べれば時間的な余裕はできました。
試験本番の取り組み方としては、試験が開始したらまずはすべての問題に目を通し、問題の難易を見極めましょう。自分が得意とするもの、時間がかからなさそうなものから攻略しましょう。取り組みやすい問題が終盤にくることもあるので、くれぐれも問題番号順に解くといったこだわりは厳禁です。
また、本番に向けての準備段階として、今の自分の学力と、大教大附天王寺中の合格ラインとの間に、どれほどの隔たりがあるのかを知っておく必要があります。毎年秋ごろになると、各中学校の過去問題集が書店で販売されますので、受験することが濃厚な中学校の過去問題集は是非とも購入し、挑戦してみましょう。解き始めの頃は、なかなか合格ラインには達しないかもしれませんが、それでも構いません。大切なのは、合格ラインに達しなかったとき、その原因がどこにあるのかを分析することです。時間不足で点を落としがちな人は、日々の勉強に計算練習を取り入れて、計算が早くこなせるように訓練を積むとよいでしょう。解き方が浮かばない問題が多いという人は、受験用問題集で、つまずいた単元を重点的に学習して理解を深め、苦手単元を減らしていく必要があります。
大教大附天王寺中入試では、単純な計算問題から文章題、図形に至るまで、幅広い分野からの出題がみられます。近年では、ドアの開閉を扱ったもの、外国での筆算の方法を扱ったもの、修正テープの使用可能な長さを扱ったものなど、身近にあるものを取り上げた出題も見受けられますが、これらに関する予備知識は特に必要ではなく、問題を読めば対処できるよう作問されています。どのような問題が出題されるか予想することは容易ではありませんが、ここではここ数年内によく出題された分野を紹介します。
【魔方陣や覆面算などの数のパズル的問題】
空欄に数を入れて、図や式を完成させる問題。もちろん論理的に答えを導くことができるが、見当をつけて数をあてはめてみると答えが見つかることもあります。普段の練習においても、あてはめてでも何とか答えを見つけようという姿勢で取り組むことで、直感も鍛えられます。試験本番における注意点としては、こういったタイプの問題は、なかなか解法を思いつかずにいると時間を浪費しやすいので、ひらめかない場合は潔く後回しにしましょう。
【数に関する性質】
約数・倍数、素数、あまりに関する問題、整数や分数に操作を加えていく問題など。近年では公倍数や公約数に関する問題がよく出題されており、難度はそれほど高くはなく比較的得点しやすいものが多いです。
【文章題】
いわゆる「○○算」とよばれる文章題。植木算、仕事算、推理算など、さまざまな分野から出題されますが、問題集に掲載されているパターン通りに出題されることが多いので、本番では確実に得点したいところです。
【速さ】
旅人算、通過算、速さと比などの、受験特有の速さに関する文章題です。ほぼ毎年1題は出題されており、いずれも難問です。頭の中だけで処理しようとせずに、線分図やグラフを自分でかいて、状況をしっかり把握しましょう。
【規則性に関する問題】
正方形や立方体などを順に並べていったときの順番や個数に関する問題や、周期に関する問題、比例・反比例の関係を表や式に表す問題などが出題されています。比例ではグラフをかく問題もよく出されますが、直線をひくだけでよく、難度は決して高くありません。いずれも標準レベルのものが出題されることが多いため、基本をおさえ必ず得点できるようにしておきましょう。
【平面図形】
おもに多角形やおうぎ形に関する角度、面積を求める問題が出題されます。年度によって難度にはばらつきがありますが、後述する空間図形の分野よりは比較的取り組みやすいといえます。作図もよく出題され、方がんを利用する場合と、コンパスを用いる場合があります。円をかく、長さをうつす、正三角形をかくといった、コンパスの基本的な使い方はおさえておきましょう。
【空間図形】
水そうに関する問題と、立方体などの展開図に関する問題がよく出題され、過去に出題されたものは難問が多いです。水そうに関する問題では、仕切り板やおもりなどの影響を受けて、水そう内の水量や水面の高さがどのように変化するかを、図などに整理して考えてみましょう。展開図に関する問題では、見取図をよく見ながら、展開図にも頂点の記号を書き入れたりするなどして、着実に解き進めてみましょう。
ひのき塾の大教大附天王寺中
合格への取り組み大教大附天王寺中の算数の受験においては、多くの国公立中高一貫校の適正検査に見られるような、正答に至るまでの式や説明などの記述は特に不要で、数値が正しければ正解となります(ただし、不正解の場合に、途中計算を書き残しておくことで、部分点が獲得できる可能性はあると思われます)。検査時間は40分間であり、難問も少なからず出題される大教大附天王寺中の算数入試において、それは決して余裕があるものとは言えません。そんな附天中の入試を突破するためには、難問や新傾向問題にも対応しうる思考力、応用力が必要不可欠となります。
「応用力を身につけるためには基礎固めが大事」といったフレーズは、どなたでも耳にしたことがあるかと思います。それは、令和となった今でも変わらぬことです。基礎となる土台がしっかりとしたものでなければ、その上にいくら応用力を積み上げようとしても、それが失敗に終わることは明らかです。
ひのき塾の算数の授業においては、基礎的な内容であっても、学校任せにすることはありません。加減乗除、小数・分数の計算といった基礎計算や、平面・立体の各図形の特徴から三角定規・分度器・コンパスの使い方に至るまで、そのすべてを授業で行います。各単元終了のタイミングで単元テストを行い、生徒個々の理解度をチェックします。基準に達しなかった場合は再テストも実施します。そういった一連の基礎が固まったタイミングで、次は受験レベルの内容にステップアップしてまいります。
学年が上がるにつれ、応用題を扱う機会は増えてまいります。応用力の定着は一朝一夕ではかないません。ひのき塾では、小学5年生より算数の授業を週2回設定し、これまで以上に基礎固めを充実させつつ、応用力の習得を図ります。小学5年生は、小学算数における重要単元の1つでもある「割合」を学習する学年です。一般的に割合を苦手とする小学生は多く、そのまま中学進学を迎えてしまうケースも少なくありません。ひのき塾の生徒には「割合が大好き!」となってもらえるよう、毎年時間を割いて指導しております。また、ひのき塾においては「つるかめ算」「水量変化とグラフ」「素数」といった、受験頻出の単元も、数多く扱う学年でもあります。昨今の指導要領改訂に伴い「素数」は小学校では指導要領外となりましたが、令和4年度の大教大附天王寺中入試においても素因数分解が使える受験生が有利な問題が出題されるなど、中学受験では依然として必須の単元です。
大教大附天王寺中の新傾向問題にも対応するべく、教材開発にも注力しております。中でも「国立中学問題集」は国公立中学に限定して問題を選定し、最新の過去問を収録したひのき塾オリジナル問題集であり、毎年新版を発行する力の入れようです。数多の国公立中の入試問題に触れ、新傾向問題にも躊躇なく取り組める力を養成します。
また、毎年6月、9月、12月の年3回、ひのき塾主催「大教大附天王寺中そっくり模試」を開催しております。ここ数年の大教大附天王寺中の過去問、ならびに他の国公私立の過去問を研究し、我々ひのき塾スタッフが一から作り上げた問題による、オリジナル公開模試です。塾生はもちろん、普段ひのき塾に通われていない方にも多くのご参加をいただき、毎回100名を超える参加者数を誇る一大イベントです。web配信による動画解説、本試験にて令和4年より導入された検査方式への対応、精度の高い合格判定など、大教大附天王寺中への合格に大きく近づくためのメソッドをギュッと詰め込んで、今後もお届けしていく所存です。
4.試験科目の変遷について
2020年以前の入試科目は、1次テストが「国語」と「算数」、2次テストが「理科」、「図工・家庭」「社会・音楽」、「体育実技」の科目で試験を行い総合点で最終的合否を決定。
2021年は新型コロナウィルス感染対策のため受験教科数が減り、1次テストのみの「国語」「算数」「理科」「社会」で合否を決定。
2022年度からは、1次テスト「国語」と「算数」、2次テストでは、「検査Ⅰ」「検査Ⅱ」「検査Ⅲ」の試験科目で行い総合点によって最終な合否を決定。
※検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの内容は、国語、算数、理科、社会、家庭科、音楽、図工、保健体育の教科横断型の試験です。
検査Ⅰ
※大教大附天王寺中の HP掲載のサンプル問題を参照。【傾向】
出題内容としては、理科の知識に算数(特に図形分野)の知識を融合した問題が出題される。大問3については、物理または化学の内容を算数の考え方を用いて解いていく問題が今後も出題されると考えられる。
〇大問1
実験器具や注意点などが出題される。難易度は高くないが、用語だけを覚えるような勉強をしていると答えられない。実験の結果よりも、準備や方法のところを特に覚えておく必要がある。
〇大問2
化学または物理の問題が出題される。絵や図を描かせる問題が必ず出題される。(大問1で出題される可能性あり。)今のところ傾向ははっきりとはわからない。
〇大問3
自然現象に関することを、算数の知識(特に図形分野)を使って計算や記述をする問題が出題される。理科と算数の融合問題は、前もって解いておく必要がある。特に、物理現象(光、音、力、電気、磁石など)は、なぜそうなるのか?を答えられるようにしておかないと、計算問題など、応用ができない。
・物理分野・化学分野の基本知識をしっかりつけるため算数の図形分野に強くなること。
ひのき塾の大教大附天王寺中
合格への取り組みひのき塾では、サンデートレーニング、そっくり模試、通信添削にて天王寺中に向けての検査対策を行っている。こちらを受講することで、類似問題等に慣れてもらうことができると思う。
検査Ⅱ
【分析(全体像)】
主に、グラフや表の読み取りといった情報整理の問題が出題される。分野の傾向として、社会では表やグラフを正確に読み取らす問題やその結果の理由を答えさせる問題が多い。さらに雨温図などのグラフ書かせる問題も出題されている。理科では、地学や化学、国語の知識も必要とされる問題も出題されると予想される。地図や雨温図などを見て、その状況を社会的知識や理科的知識を複合して考え、多くの人たちに伝えられるように説明させる問題が出題される。これまでの天王寺中学の入試問題は知識の比重が高かったが、検査Ⅱでは読み取りから思考をし、記述する比重が高くなっている。
【各教科の分析・傾向】
≪理科系分野 分析≫
2022年度のサンプル問題であげられていたものが次の資料1,2,3である。資料1と2を読み取り、天気予報のニュースの原稿を80字以内で書くという問題や、資料3であげられている食品から食物連鎖を考えさせる問題が出題された。
単体科目としての理科というより、他の科目との融合問題として出題しようという意図が作問の中に感じられる。表やグラフを正しく読み取る能力と、正しい知識を身につけていることを前提として、必要な情報を把握する力が求められる。
≪理科系分野 傾向≫
2021年度までの理科は、以下の表1のように時刻と気温、風向の関係性から、一日の気温の変化がどのようなものか答えさせる問題、そのグラフを書かせる問題が出題されていた。また、表2のような加熱した時間と温度変化の関係から、フラスコ内でどのような変化が見られたか記述させる問題も見受けられた。2022年度から検査Ⅱの中に理科の内容が含まれるようになったとしても、従来の形式が残る可能性は十分に有りうる。そのため、日頃からグラフを書く練習や、グラフや表から何が分かるかを記述する練習が必要だと言えるだろう。
≪社会系分野 分析≫
2020年度入試までの過去6年間では、大問数2~4題のうち、1題が地理分野であり、小問数は30問前後のうち、10問前後が地理分野であった。2021年度入試に関しては(サンプル問題を見る限りでは)小問が10問程度なので、問題数そのものの大きな変化は見られない。内容に関しては、20年度入試までは、あるテーマに沿って各地の特色が幅広く問われる問題が多く、中には世界についての問題もあった。統計やグラフの分析、県の形を選択する問題など、知識を問う問題も多かった。
≪社会系分野 傾向≫
2020年度入試までの知識を問う問題や単純な記述問題(雨温図から特定の地域の気候を説明する、など)に加えて、資料を読み取る力や資料をもとにして正しい選択肢を選ぶ問題も出題されると考えられる。
<サンプル問題において>
(1)では、東京都の人口について出題されている。主要都市の人口や面積は、今まで通り記憶していかなければならない。
(2)では、人口密度の問題が出題されている。表から人口と面積を読み取り、正確に計算をして各都市を比較していかなくてはならない。算数の要素である式の出し方や計算力が問われている。
(3)では、茶の生産量が問われている。茶の生産量は2020年まで静岡県が全国一位を保ち続けていたが、2021年は鹿児島県が全国一位となっている。時事的な要素も含めて考えなければならない。
(4)では、山梨県における果実の生産量の割合が問われている。果実の全国順位はこれまで通り覚えなくてはいけない。表から読み取る知識問題として出題されている。
(5)では、工業生産額の数値が出題されている。各都市の工業の知識を活用し思考する問題となっている。
(6)では、東京の雨温図を作成させる問題となっている。図を描くというのはこれからの入試でかなり重要視されると考える。見て読み取るだけでなく作成する力が必要となる。
(7)では、東京と新潟市の冬の降水量の違いを説明させる問題が出題されている。季節風や暖流などの基本的な知識をおさえつつ、相手に伝える表現力が問われている。
(8)では、気温と降水量のデータを読み取る正誤問題が出題されている。正確に読み取るだけでなく、データから読み取った数値を計算し、活用していく力が必要となる。
(9)では、沖縄の米の生産量についての記述問題が出題されている。沖縄の川の特徴などの知識を活用し、相手に伝える表現力が問われている。
ひのき塾の大教大附天王寺中
合格への取り組み・通常授業(表現以外)
通常授業では、基礎的知識を重視した授業展開を、表現の授業では、記述問題(資料の読み取りなども含む)を重視した授業展開を行っている。また、通常授業であっても記述で問われることの多い単元では、生徒に問いかけ「なぜそうなるのか」を理解できる授業展開を行っている。また、単元や分野の終了時には確認テストを実施し、知識の定着を図り、苦手としている生徒や定着が上手くいっていない生徒に対しては、授業の前後や授業日以外でのフォローを行っている。また、定期的に100問テストを行うことで、基礎的知識の定着を図っている。
・通常授業(表現)
基礎的知識を通常の社会の授業で固めたうえで、グラフや図から、「なぜそのような結果になるのか」という論理的な思考を身につける授業を行っている。さらに、その考えを正確に相手に伝えられ、記述力を養っていくため、生徒に内容を発表してもらったり、前で書いてもらったものを転作したりしている。知識から思考、そして表現の往還をしていくことで、幅広い視点を得ることもでき、学び合いの中から国立中学入試に対応できる学力を養う授業を行っている。
検査Ⅲ
【分析(全体像)】
検査Ⅲは、令和4年度より始まった新傾向のテストで、図工、家庭、保健体育、音楽、社会の5分野より作問されている。前年度とは大きくその内容は変わり、副教科における正確な知識だけではなく、「教科横断型」を意識させる問題も見られる。偏りのない学習と正確な知識の習得はもちろん、記述問題も含まれていることから、「思考力・表現力」を養うことも普段から意識しておく必要がある。
≪各教科の分析・傾向・対策≫
A 図工
美術作品の「鑑賞」をテーマとし、初見の絵画を見て「感じたこと、思ったこと」、「現実的ではないところ」を記述するという内容である。水墨画や浮世絵をはじめとした歴史ある美術作品から、現代の美術作品に至るまで、様々なジャンルの作品を見て観察力や表現力が問われており、「表現力」をはかる狙いがあるようだ。教科書に掲載されている美術作品の作者名や作品名などの知識分野もないがしろにはできないが、その作品から読み取ることができる特徴を日ごろからまとめたりする必要性がありそうである。
《対策》
ひのき塾では、上記の分析を踏まえ、色の使い方や構図などを意識して、作品から読み取れる特徴を書く練習をしている。美術作品を紹介すると共に印象に残ることやその特徴を説明したり意見交換したりするなどの機会を設けることで、表現力を鍛えている。また、受験生は日ごろから様々な美術作品に触れる場面があるとよいだろう。
B 家庭
日常生活に密接に関係する、いわゆる「衣食住」をテーマとした問題が出題される。サンプル問題では、「環境学習」をテーマとして、ごみ問題を家庭側の視点と地域側の視点のそれぞれに立ち、ごみの減量のための取り組み方法や、Tシャツのリメイクの方法、3Rの内容を問うなどの問題が見られた。実際、令和4年度に行われた検査Ⅲのテストでは、「食」の観点で、具体的な栄養バランスも考慮しての解答が求められたようである。いずれにせよ、小学校の家庭の授業で行う調理実習等の実習内容を想起させるような、知識のみならず技術に関することや、創造力が問われる。さらに、「衣」に関連する内容も問われた。私たちの生活に関わる分野からの出題で、いずれも記述問題が多く見られることから、説明力も求められる。
《対策》
家庭の学習においても「知識」は必須である。まずは教科書に掲載されているものから覚えていく必要があるので、例として、5大栄養素や3Rなどの知識分野の確認から始めるのもいいだろう。そして社会や保健体育に関連する内容もある。そのため、できる限り効率よく学習、定着ができるように、ひのき塾では他教科の学習分野との共通点にも触れながら演習や解説を行っている。
C 保健体育
「健康」や「くらし」をテーマとした出題が目立つ傾向にある。例えば、令和4年度入試では、「健康的な生活を送るために必要なもの」が問われた。現代に生きる私たちは、「生活習慣病」と密接に関わっているとされ、教科書だけではなく、ニュースや新聞など、様々なメディアの中でクローズアップされている。さらに、「くらし」に関しては、サンプル問題に見られるように、小学校での休み時間の様子について、危険であると考えられる場所を選択させた上でその理由も問うものや、掃除の場所やよごれ具合を考えて掃除の仕方を変えるなどの工夫を問うものもあった。
《対策》
学校の教科書を中心とした学習は欠かせない。ひのき塾では、保健体育は、自分たちの生活に関連している「生活習慣病」「けがの手当て」「交通ルール」「身の回りの危険」といったことから知識を深め、なぜそうなるのか、意識しておかなければならないのか、という観点も含めて、解説・演習している。保健体育は日ごろの生活に関係する内容でありながら、ほとんど気づかないことや意識しないことが多々ある。そのため、知識はもちろん、「考える・調べる」ということもポイントとなる。
D 音楽
令和4年度は、「ふるさと」の途中の歌詞を書く問題が出題された。さらに楽譜の途中の音符を実際に書く問題など、音楽的要素を含む知識、また、この「ふるさと」と同じ拍の曲や、音符の名前と長さなどが問われた。今後、作詞・作曲家の名前と作品名も問われることも考えられるので、音楽史に登場する主要な人物や作品名は覚えておくとよいだろう。知識分野としては、日頃から楽譜を見て、ト音記号やヘ音記号、強弱を表す記号の名前、意味、形などを書けるようにしておく必要がある。
《対策》
実技とは違い、音楽分野では知識を問う傾向が強くなる。まさに楽譜上でみられる音符やシャープやフラットなどの音楽記号と意味を正確に答えられるか、ということである。ひのき塾では学校の教科書で採用されている音楽作品の名称や、作詞者名や作曲者名だけではなく、歌詞や楽譜の内容まで確認している。また音楽記号に加え、楽器の名称なども問われる可能性もあるので、幅広い知識を習得できるよう授業内で対策を行っている。
E 社会・時事問題
サンプル問題では、石包丁が使用されたその目的、雪舟が活躍した時代の名称や、水墨画が描かれた頃に最も近い出来事を選択する問題、さらには、1923年に起こった出来事である関東大震災を答えさせるなど、年代・時代と政治や文化の繋がりが問われた。令和4年度入試では、昭和時代や大正時代のテーマでの出題が目立ったようだ。指定期間内における並び替え問題はもちろん、さらに新しい傾向として、音楽で出題された「ふるさと」が作曲されたときの出来事について、指定語句を使用して説明する記述問題も見られた。また、時事問題も出題されたようで、「オリンピック・パラリンピックについて」、「パスポート」などの用語が問われた。前年度までの形式の社会の試験では毎年、時事問題が問われていたわけではないので、今後の様子を見たいところである。
《対策》
社会は、歴史的分野の基本的な問題が多く、テキストの太字レベルの語句をまず漢字で書くことができるようにしておくこと、また、太字レベルの語句を説明できるようにすること、この2点が重要である。さらに各時代・年代から関連する出来事を書けるようにしておくこと、近年新聞やニュースで話題となっていることについても押さえておく必要があります。ひのき塾では基本的知識を問う問題の演習と、並び替え、時代把握を意識した演習で得点率の向上に力を入れている。さらに、図や写真など、視覚資料も扱い、図工などの他教科に関わる分野も合わせて対策を行っている。
ひのき塾では、日曜特訓「サンデートレーニング」の中で、大教大附属天王寺中学校対策の授業を開講している。また本番さながらの問題レベルや雰囲気を味わうことができる「そっくり模試」や通信添削講座も実施している。図工、家庭、保健体育、音楽と社会の問題を扱うが、その学習内容は幅広く、各教科で様々なポイントがある。まずは多くの知識、そして問題に「触れる」ことが必要である。インプットとアウトプットがいかにできるか、これは国語や算数だけにとどまらず、他教科においても同様のことと言える。知識の習得に加えて、「表現」を意識した実践的な演習を重ねることで、「知らない世界を知る」、つまり、自分の知識の幅を広げる良い機会になるだろう。「検査Ⅲ」を通じて新たな学力アップの向上に力を入れてみてほしい。
5.大教大附天王寺中 そっくり模試
国公立中学校を知り抜いたひのき塾が作成する独自の公開模試です。試験科目、試験時間、問題の形式など本番の試験と同じように行われる模試です。公開模試ですので塾生以外の方も受験できます。その日のうちに解説も聞くことができるので、一日で問題演習・復習までを効率よく行うことができます。毎年、多くの受験生がこの模試を受けており、志望校合格を勝ち取るための登竜門となっています。
成績表では、合格率や各教科の順位、評価も記載しています。合格までのロードマップも明確になり、本番さながらの試験と解説で最高の準備ができること間違いなしです。
詳細は下のリンクから
6.合格体験記
合格者の声は以下のリンクからご覧いただけます。
7.サンデートレーニング
他に類を見ない検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲに特化したオリジナル教材で大教大附天王寺中入試専用の授業を行っています。主に日曜日に授業がありますので、遠方にお住まいの方や普段は他塾に通われている方も受講していただくことが可能です。
※ひのき塾に通うことが難しい方は、検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの通信添削もあります。
詳細は下のリンクから
8.考え方を伝える解答作りと
オリジナルノート多くの国公立中学入試では、単純な解答を答えるだけではなく、なぜその答えになるのかという過程を記述する力も要求されます。そのため、多くの問題で、答えだけではなく、その説明も書けるように、広い解答欄が用意されています。また、答えまでの過程といっても途中式のみではなく、その式の一つ一つが何を求めたものなのかの説明を加えなければ、採点をする人には、考えが伝わらず、満点がもらえない場合もあります。「なぜそうなるのか」にこだわる ひのき塾の「表現」の授業は、答えまでの過程が重要となる国公立中学入試うってつけです。また、ひのき塾 オリジナルノートを使用することで、さらなる表現力の向上を狙うことができます。
国立中学問題集
大教大附天王寺中をはじめ関西の国公立中学校の入試問題を網羅した問題集です。国公立中学を目指す受験生への徹底した入試対策と入試分析に期待ができます。ひのき塾のオリジナル教材ですので、書店での販売はありません。
9.復習の重要性
ひのき塾の集団授業では、習熟度を上げる取組みとして小テストや実力テストはもちろんのこと、復習の時間を授業時間内外で設けています。たとえば、毎回の授業の中では、前回の宿題の解説を行っています。再度解説を聞くことで内容の定着が深まります。授業外では、宿題以外にやり直しとノート提出を行っています。このように同じ単元の学習を2回、3回・・・インプットとアウトプットを続けていくことで理解が深まり、習熟度がより深まっていきます。下の写真のように算数のやり直しノートでは、式や考え方が下段にまとめられています。同じ問題に対しても一回だけ解くよりも考え方や見方も大きく変わり、解法も増えてきます。表現力も同時に上がり、国公立中の入試に多く見られる思考力や表現力を使う問題が解きやすくなってきます。また、講師からのコメントがモチベーションアップにつながり、勉強が楽しくなっているようです。大手塾にはない復習をベースとした授業は国公立中学校入試に非常に有効です。