奈良女子大学附属中等教育学校
傾向と対策1.連絡進学適性検査の概要
令和6年12月23日(月)実施
表現Ⅰ-言語的表現(国語) 試験時間 50分
表現Ⅱ-数理的表現(算数) 試験時間 50分
表現Ⅲ-対話的表現
男子 | 女子 | |
---|---|---|
志願者数 | 23人 | 17人 |
合格者数 | 17人 | 14人 |
倍率 | 1.35 | 1.21 |
2.一般入学適性検査の概要
令和7年1月23日(木)実施
表現Ⅰ言語的表現 100点 (国語 70点 社会 30点) 試験時間 60分
表現Ⅱ数理的表現 100点 (算数 70点 理科 30点) 試験時間 60分
表現Ⅲ対話的表現 10点 成績報告書 10点
男子 | 女子 | ||
---|---|---|---|
受検者数 | 195人 | 214人 | |
合格者数 | 59人 | 57人 | |
倍率 | 3.31 | 3.75 | |
合格者 | 平均点(点)表現Ⅰ | 69.4点 | 70.7点 |
表現Ⅱ | 70.9点 | 69.1点 | |
表現Ⅲ (内申) |
15.0点 | 15.4点 | |
合計 | 155.3点 | 155.2点 |
3.全体の傾向と諸注意事項
一般入学適性検査の表現Ⅰ(国語・社会)・表現 Ⅱ(算数・理科)は、試験問題の難度はともに標準レベルですが、受験倍率が高いこともあり、合格するためには概ね 7 割強の得点率が要求されます。また、試験時間は表現Ⅰ(国語・社会両方)・表現Ⅱ(算数・理科両方)でそれぞれ 60 分に設定されています。問題数はそれほど多くはないのですが、記述が中心となるため答案作成には思いのほか時間を要します。問題をよく読んで、ミスなく丁寧に解き進めることが大切です。近年、表現Ⅰは大問2題で構成され、うち国語が大問1問 配点 70 点 、社会が大問1問 配点 30 点 の合計 100点満点になります。例年、社会、国語の順で出題されています。表現Ⅱは大問 6 問で構成され、うち算数が4問(配点 70 点)、理科が2問(配点 30 点)の合計 100 点満点となっています。大問 6 問のうち、どの 4 問が算数の問題になるかは、問題の難度や問題用紙の構成上の都合により、年度によって異なります。
表現Ⅰの試験問題は、文章・写真・グラフ・地図・年表・統計を参考にし、自分の考えを書く問題や文章中のことばを漢字に直す問題、論説文の読み取り、内容の説明をする問題が出題されています。表現Ⅱの試験問題は、算数、理科ともほぼすべての問題が記述式になっており、採点においても記述の内容が重視されます。つまり、書いた答えがたまたま正解していたとしても、それに至るまでの過程を示すことができていなければ無得点に近い点数しかもらえません。逆に、計算ミスなどで答えを間違えていたとしても、途中式や説明が正しく書けていれば、満点に近い点数がもらえることもあります。また、部分点も細かく設定されているので、決して諦めることがないように粘り強く答案を作成することが大切です。
4.科目別・単元別傾向と対策①
算数【出題傾向】
近年の算数4問の構成としては、「速さ」「水量変化とグラフ」「円やおうぎ形」「その他の分野」といったパターンが代表的なものといえるでしょう。
・速さ
旅人算、通過算、流水算などの速さに関する文章題、円や三角形の移動に関する問題、動点と面積の問題など、幅広く出題されています。また、グラフの読み取りや、グラフをかく問題もよく出題されます。グラフをかく問題は、受験用教材でもあまり収録されていない場合があるので、女子大附中の過去問や、ひのき塾そっくり模試の過去問などを活用して、練習するとよいでしょう。時速・分速・秒速の単位変換についても、必ずできるようにしておきましょう。
・水量変化とグラフ
水そう内に、単位時間あたり一定の割合で水を入れていくときの、水量や水面の高さの変化を調べる問題です。この分野については必ずグラフを絡めた出題となります。水そう内に設置した仕切り板やおもりなどの影響を受けて、水そう内の水量や水面の高さがどのように変化するかを読み取る力が要求されます。また、この分野においても、 L・dL・㎤の単位変換は必ずできるようにしておきましょう。
・円やおうぎ形
円やおうぎ形の曲線の長さ・面積を問う問題ですが、それぞれの図形単体について長さ・面積を求める単純なものが出題されるわけではなく、円や三角形が条件に従って移動し、それに伴い形成される図形について、その周の長さや面積を求めるといった、応用形式で出題されます。また、コンパスを用いた作図が出題されることもあります。作図といっても、中学数学で習う作図方法(垂直二等分線など)の知識は不要です。円をかく・長さをうつす・正三角形をかく等、コンパスの基本的な使い方はおさえておきましょう。
・その他の分野
消去算、過不足算、約束記号、角度、場合の数など、さまざまな分野の出題がみられますが、中でも規則性に関する問題はよく出題されています。数や図形などを、ある順番に達したときの数や個数などを求める問題です。1番目から順に求めて表に整理したり、□やxを用いた式で 一般化したりすることで対応しましょう。また、周期算、等差数列などの、受験用教材での練習も不可欠です。
ひのき塾の
女子大附中合格への取り組み上述の出題傾向に合わせた基礎力の養成はさることながら、奈良女子大附中入試の大きな特徴である「記述式入試問題」に対応しうる思考力・表現力の育成についても、さまざまな取り組みを行っています。
ひのき塾は、大手進学塾のように、一対多の画一的な一方通行型の授業は行いません。生徒にも積極的に発言する機会を与えます。また、各単元を均等な時間で割り振るのではなく、割合や速さといった、つまずきやすい単元では、「なぜそうなるのか」を、時間をかけて解説、演習を行います。生徒に考えさせる時間をできるだけ多く設定し、入試の難問にも対応しうる思考力を養成しています。
学年が上がるにしたがい、記述問題に触れる機会を増やしてまいります。そのため、授業で使用する教材の選定・作成にも注力しております。算数科では、メイン教材の他、ブラック(記述式答案の作成練習)やスピード(記述速度を上げる練習)をはじめ様々なオリジナル教材を使用し、記述式入試問題に対応しうる表現力が、無理なく自然に身に着く工夫を取り入れています。
ブラック(オリジナル教材)
A4いっぱいに書かれた答案用紙
スピード(オリジナル教材)
3分間で書かれた答案用紙
5.科目別単元別傾向と対策②
理科 傾向と対策
理科【出題傾向 】
表現Ⅱのテストの中で大問が2題出題されます。実験・観察の問題が中心となるので、実験における表やグラフからの数値の読み取り、計算、考察、実験器具の使い方に関する問題が頻出しています。
令和4年度入試も例年通り、大問2題、小問数6問の記述式が主な内容となっています。出題単元は、生物・物理の分野から出題されました。知識を問う問題や図や表などから実験を考察する問題などが出題されていました。
また、過去の入試における出題範囲と問題数は以下の通りです。
年度 | 2022年度 | 2021年度 | 2020年度 | 2019年度 | 2018年度 | 2017年度 | 2016年度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
単元① | 物理水の 状態変化 |
生物種子の 発芽 |
生物メダカの泳ぎ方 | 地学雨量計 での測定 |
生物アゲハの観察 | 地学太陽と月 | 生物水の中の微生物 |
単元② | 生物食物連鎖 | 物理熱による体積変化 | 物理てこの はたらき |
化学水溶液の判定 | 物理電磁石の強さ | 化学ろうそくの燃え方 | 化学中和反応てんびんの 使い方 |
小問数 | 6 | 6 | 6 | 5 | 6 | 7 | 5 |
自然現象を科学的な根拠を持って分析し、表現させる問題が多いので、いくつかの表やグラフを自分で整理して、正しく原因と結果を考察する力が必要です。初めて見る実験を知識と与えられた実験結果や図から予想し、その根拠を表現できる力が必要です。計算問題においては、なぜその式・答えが導かれるかを文章や図ともに示す表現力が必要です。また文章を書く際、論理的に自分の考えを書くことができるようにならなければいけませんし、覚えた知識だけに頼るのではなく、覚えた知識を利用し、問題にあった形に文章に変えていく力が必要です。
普段から学校の教科書やプリントを使い、実験や観察について「目的」「結果」「原因」を考え、自分で分析・考察しておきましょう。
問題文を正しく読み取り、解答の条件に合うように文章や図で表現する力をつけておきましょう。
ひのき塾の
女子大附中合格への取り組みひのき塾ではオリジナルテキストや公立中高一貫校向けのテキストを使用し、以下の点に留意しながら指導を行っています。
- ・実験結果、観察記録の正確な読み取りと特徴的な部分を見つけ分析すること
- ・問題文をよく読み、出題者の意図を読み取ること
- ・実験条件や観察条件など解答するときの条件をきちんと確認すること
- ・安全に行うための正しい実験方法の知識の習得をすること
- ・写真のように実験や観察を中心とした問題を選んで使用しています。
6.科目別単元別傾向と対策 ③
国語・面接 傾向と対策
国語【出題傾向 】
近年は、説明的随筆文が多く出題されています。文章自体は、平易な文章であるため、テーマに対する筆者の主張の読み取りができるかがカギとなります。また、理由を問う問題が出題されやすいので、過不足なくピントの合った解答づくりを目指してください。
ひのき塾の
女子大附中合格への取り組み奈良女子大附中の問題は、記号問題が出題されず、記述中心です。そのため、通常授業から、30字~40字、50字~60字程度の記述問題を数多くこなすように授業を進めています。記述問題のポイントを的確にマスターしていくことで、論理的に解答を作り上げることができるようになります。
また、内容理解における記号問題に関しても、単に正解したかどうかではなく、「なぜ、その記号になったのか?」というプロセスを答えさせるように指導しています。このようにプロセスを重視する授業が、奈良女子大附中攻略の糸口になることは間違いなく、読解力の向上も見込めます。
また、作文指導も充実しています。作文の専門業者とタイアップして女子大附中対策となる問題を作成しており、様々な視点から、自らの作文を見つめることができるため、的確な文章を比較的短期間で書けるようになります。
普段の授業中に解いた文章の間違った問題をどれだけ大切にするのかがポイントです。
「その答えになる根拠を理解しながら、解きなおす」 一問一問、愚直に向き合えば、「国語の記述問題も解答は一つである」ということに気づけます。
記述だから、ただ字数を埋めればいいというものではなく、問題で聞かれていることを答えなければ、得点にはなりません。したがって、記述問題も答えは一つです。
その境地に達することができるように、ひのき塾はお子様の伴走者となり、共に歩んでまいります。
表現Ⅲ(面接)【出題傾向 】
コロナの影響を受け、ディベート形式の面接ではなく、意見文を書かせる傾向にあります。
ひのき塾の
女子大附中合格への取り組み意見文や発想を促す作文を書き、生徒本人が発表します。講師は、それを瞬時に添削し、全員で共有できるように発展させます。この添削により、「相手に伝わりやすい文章とはどのようなものなのか」を生徒に理解させることができ、それを共有することが可能となります。
普段の生活のなかで、あるテーマに対して、問題意識をもち、意見を述べる練習をするのは容易ではありません。したがって、国語や社会の授業のなかで、定期的に発問を行い、自らの考えを相手に伝える授業を展開しています。最初は声が小さかった生徒も、自信をもって、意見を述べられるようになります。
7.科目別単元別傾向と対策②
社会 傾向と対策
社会【出題傾向 】
ここ数年、地理の問題は平易です。記述力さえついていれば大きな差は開かないでしょう。問題数も少なめです。
歴史では、一つの事柄に対して、それがどういうものかと本質を見抜く力と、どのような影響を与えたのかと合理的に考察する力が必要となります。また、見たことも聞いたこともないような問題が時々出題されます。その際は、出題者の意図を想像し、社会で習ったことのどれに関係するのか類推する力が試されます。
公民分野では、自由に意見を書かせるものがよく出題されます。「なぜ?」「どうして?」と世の中で起こっていることについて、興味関心を抱くとともに、普段から自分の意見や考えを構築している方が望ましいでしょう。
ひのき塾の
奈良女子大附中合格への取り組み下の写真をご覧ください。どちらも、ひのき塾主催の「女子大そっくり模試」の答案用紙です。左が小5の答案、右が小6の答案です。同一人物ではありませんが、2人とも奈良女子大附中に合格した子たちです。どちらもしっかりとした文を書いていますが、特に小6の子の答案は、解答用紙の枠をどれくらい埋めればいいのかということも計算に入れながら書いている様子が伺えます。
〔小5の子の答案〕
〔小6の子の答案〕
ひのき塾では「表現社会」の授業で、記述力だけでなく論理的思考力を身に付けられるよう、論述課題を子どもたちに書かせています。見たり、聞いたり、調べたりしたことをまとめてくるのです。いざ、自分で調べてみると、書きたいことがたくさん見つかります。
それらをまとめる作業をするなかで、自分の思考が深まっていくのです。いきなり清書はさせません。下準備を整え、下書きをし、文章を校正して初めて提出できます。
知識は与えられているだけでは足りません。自分から掴み取ったものこそが知識として定着し、思考の源泉となります。もちろん、通常「社会」の授業で基礎基本を習得しているからこそ、「表現社会」という実践が生きてくるのです。
〔下書き段階〕
〔清書〕
全ての教科にいえることですが
「対策」というよりも、子どもたちの能力を根っこから伸ばしていくので、付け焼刃ではない真の力を女子大附中の先生方に評価してもらえているのではないかと思われます。
8.奈良女子大附中 そっくり模試
(小5生・小6生対象)
適性検査では、調査書(内申)・適性検査(表現Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)を合わせた総合点で合否が決定されます。その中でも当日の適性検査の成績によって合否が決まると言っても過言ではありません。奈良女子大附中合格のカギは、適性検査で得点できる表現力を持つことと、試験時間内に実力を出し切ることがとても大切です。ひのき塾のそっくり模試は、実際の奈良女子大附中の入試問題の形式や内容に沿ったものになっています。また、試験時間も本番と同じように行われます。試験終了後には、各教科の解説を行い1日のうちで実践力を高めることもできます。成績票では、合格率や各教科の順位、評価も記載していますので合格までのロードマップが明確になります。本番さながらの試験と解説で最高の準備ができること間違いなしです。ひのき塾が開校して以来、奈良女子大附中そっくり模試は、多くの小学生が受験し、感動合格へ導いてきた実績のある模試です。奈良女子大附中の入試を知り尽くしたひのき塾が独自に作成し、解説まで行う他に類を見ない模試となっています。
奈良女子大附中を目指す小学生は、ぜひ、ひのき塾のそっくり模試を活用してください。
9.合格体験記
合格者の声は以下のリンクからご覧いただけます。
10.考え方を伝える解答作りと
オリジナルノート多くの国公立中学入試では、単純な解答を答えるだけではなく、なぜその答えになるのかという過程を記述する力も要求されます。そのため、多くの問題で、答えだけではなく、その説明も書けるように、広い解答欄が用意されています。また、答えまでの過程といっても途中式のみではなく、その式の一つ一つが何を求めたものなのかの説明を加えなければ、採点をする人には、考えが伝わらず、満点がもらえない場合もあります。「なぜそうなるのか」にこだわる ひのき塾の「表現」の授業は、答えまでの過程が重要となる国公立中学入試うってつけです。また、ひのき塾 オリジナルノートを使用することで、さらなる表現力の向上を狙う ことができます。
国立中学問題集
奈良女子大学附属中等学校をはじめ関西の国公立中学校の入試問題を網羅した問題集です。国公立中学を目指す受験生への徹底した入試対策と入試分析に期待ができます。ひのき塾のオリジナル教材ですので、書店での販売はありません。
11.復習の重要性
ひのき塾の集団授業では、習熟度を上げる取組みとして小テストや実力テストはもちろんのこと、復習の時間を授業時間内外で設けています。たとえば、毎回の授業の中では、前回の宿題の解説を行っています。再度解説を聞くことで内容の定着が深まります。授業外では、宿題以外にやり直しとノート提出を行っています。このように同じ単元の学習を2回、3回・・・インプットとアウトプットを続けていくことで理解が深まり、習熟度がより深まっていきます。下の写真のように算数のやり直しノートでは、式や考え方が下段にまとめられています。同じ問題に対しても一回だけ解くよりも考え方や見方も大きく変わり、解法も増えてきます。表現力も同時に上がり、国公立中の入試に多く見られる思考力や表現力を使う問題が解きやすくなってきます。また、講師からのコメントがモチベーションアップにつながり、勉強が楽しくなっているようです。大手塾にはない復習をベースとした授業は国公立中学校入試には非常に有効です。
12.エナジード(ENAGEED)の導入
奈良女子大附中をはじめ、多くの中学校では、集団面接試験が導入されています。この試験では自分の意見を発表すること以外に他人と協調し、意見をまとめるといった能力が求められます。その試験に対応すべくひのき塾ではエナジードを導入しています。
エナジードの授業では、社会、未来、海外・・とステージを変えながら、生徒が自分の力でゼロから1を生む経験を繰り返す練習をします。その中で自身の可能性と「これから何をしたいのか、 どんなことを学びたいのか」に気づきます。新入試で求められる「自身の考えを組み立て、表現する力」を身に付けることができます。
このように、未来を生きる力を養うエナジードは、子どもに本来備わっている能力を気づかせ、発展させます。エナジードを受講した子どもは、明るい気持ちになり、集団面接の質も格段に向上します。単に集団面接試験対策だけでなく、勉強や普段の生活に対してポジティブな心の変化をもたらします。
13.サンデートレーニング、附小サンデートレーニング
奈良女子大附中の入試に必要な国語、算数、理科、社会の主要4科目に加え、表現国語、表現算数、表現理科、表現社会、面接、エナジードの授業をご用意しています。塾生はもちろんの事、普段は他塾に通われているお子様や遠方に住んでいるお子様にぴったりな講座です。附属小学校に通われている方は、学園前教室にて連絡進学入試に必要な国語、算数、面接、エナジードの授業を用意しています。