【『中学受験「必笑法」』より】
一年ほど前に『中学受験「必笑法」』(著:おおたとしまさ)という書籍を読みました。
その文中に、保護者様に伝えたいメッセージが書かれていましたので、一部を抜粋してご紹介いたします。
以下、書籍より
中学受験で最終的に第一志望に合格できる子供の割合は3割にも2割にも満たないといわれます。それを「勝ち負け」で表したらあまりに分が悪い戦いです。しかし人生に勝ち負けなんてありません。終わったときに「やり切った」「成長できた」と思って家族で笑顔になれるなら、そして合格した学校に堂々と通えるなら、その中学受験は大成功だといえます。
親がちょっとしたコツさえ知っていれば、そうやって中学受験を終えることは必ずできます。中学受験に「必勝法」はありませんが、「必笑法」ならあるのです。それが本書のタイトルに込めた意味です。要するに、他人と比べない中学受験、がんばりすぎない中学受験、子供をつぶさない中学受験、親も成長できる中学受験のすすめです。(「はじめに」より)
中学受験を終えたばかりのある母親は次のように話してくれました。
「6年生の冬、いよいよ大詰めというところ、誰に言われるでもなく自分から机に向かい、目の色を変えてがんばる息子の姿を見たとき、息子の成長を感じました。目標のために自ら机に向かうようになるなんて『ずいぶん成長したなあ』と涙が出そうでした。その時点で中学受験をして良かったと本気で思えてからは、合否が怖くなくなりました。」
子供が第一志望まっしぐらにがんばるのはいいことです。高望みだってどんどんすればいい。しかし親まで合格という結果ばかりを見ていると、いま、目の前で努力する子供の成長に気付けなくなることがあります。
小学4年生で塾に通い始め、小学校では習ったことのないような難問にもあきらめずに取り組むようになる。テストの結果に一喜一憂し、「次はもっとがんばるぞ!」などと目標を立てたりするようになる。親の期待だってひしひしと感じている。「親を喜ばせたい」という気持ちも当然もっている。・・・
「いま、ここ」での子供の努力と成長に目を向け、励ますことを、中学受験を志す子の親は忘れてはなりません。それを忘れなければ、前述の母親の言葉通り、合否が怖くなくなるはずです。「成績が上がってほしい」と切実に願う一方で、「成績が上がらなくても、この子が精一杯がんばって力を出し切れるのなら結果はどうでもいい」と心の底から思えるようになる不思議な体験をするはずです。
それはすなわち、ありのままの子供を受け入れられるようになるという意味でもあります。それが、親子で中学受験を経験することの最大の効能だと私は考えています。(「第1章 中学受験で家庭から笑顔が消えるわけ」より
以上
本書では、親として何に気をつけて中学受験に臨めばいいのか具体的事例を交えて教示してくれています。
辛辣な意見もありますが、セルフチェックにいいかもしれません。
また、機会がございましたらご一読ください。
【身の周りの整理】
受験まで2ヵ月と迫ってきたこの時期、残り2ヵ月でしなければいけないことは何か、あと2ヵ月で何ができるのか、いろいろ考えを張り巡らせると頭の中が混沌としてくるかもしれません。
いえ、混沌としている状態を自覚すると言った方が正しいでしょう。
その脳内をスッキリとさせるのが、机周りや鞄の中の整理です。
教材の要不要を選り分けることで、今からするべき学習の確認ができます。
まずは、テキストの整理です。
今後使用することのないテキストをどうするのかを考えましょう。
まだ確認することのあるテキストは机上に並べ、もう使用しないものは一旦仕舞った方がいいでしょう。
次にノート類です。
今までの学習に対する自信となるのであれば机上に並べてもいいでしょうし、かさ張って邪魔になるようであれば、こちらも押し入れ行きの対象です。
そして、厄介なのがプリント類です。
補助教材や小テスト、駸々堂の過去問など、途方もない枚数になっていることかと思われます。
既に整理できていればいいのですが、乱雑な状態であれば、古いものは段ボール箱の中に入れ、比較的新しいものは、一時置き場に避難させましょう。
身の周りがスッキリすると頭の中もスッキリし、残り2ヵ月の学習イメージが明確にります。
その時間を確保することが難しいかもしれませんが、是非ともやってみて(やらせてみて)ください。
これは、自分でしなければ効果がありませんから、そのこともご了解ください。